「月刊アニマ」という雑誌 #anima_rep

anima3.jpg昔、「アニマ(平凡社)」という野生動物を扱った専門誌があった。
1993年に休刊となり、今はないのだけど、そこで扱われた動物の生態や行動を切り取った写真の数々に僕はかなり魅了された。
現在もある類似の雑誌としてはナショナルジオグラフィック誌やイギリスBBCのワイドライフ誌などがあるが、何かが違う。。。
アニマの中に脈々と流れているテーマとか主張とか、自然に対する姿勢や考え方の違いなんだろうけど、それを具体的に説明できないのが悔しい。
そこでナショナルジオグラフィック誌(以下、ナショジオ)とアニマに掲載されている写真を比較対象にして、アニマという雑誌について語ってみたい。
ナショジオに掲載されている写真も素晴らしいものが多いのだが、日々、地味に自分のフィールドに繰り返し通い続ける僕にとっては、確かに素晴らしい写真なのだが、その写真を見ても何か今ひとつ現実感が持てなかった。
ナショジオの写真は基本的にワールドワイドなフィールドを舞台に「写真愛好者によるカメラマン的視点」の写真が多いのに対し、アニマで使われていた写真の多くは身近な国内で撮られ、そのフィールドへの思い入れが強い「自然愛好者によるナチュラリスト的視点」の写真が多かったように感じる。
また両誌ともにメッセージ性はあるのだけど、ナショジオがどちらかというと報道写真にも似た第3者的な立場で外から訴える写真が多いのに対し、アニマは自分自身を含む生態系の一員として中から訴える写真が多く、それは「自然や生き物が本当に好きなんだなぁ。。。」という事がもの凄く伝わるものだった。
さらにナショジオの写真はまず先に企画や意図などがあって、その上で撮っているような作り込まれた、質の高い写真が多いのに対し、アニマは自然や生物をカメラ片手に興味を持って追いかけた結果、最初に意図したもの、仮定したものとは違うのかもしれないけど撮れた”生の写真”、そんな違いを感じる。
それから、ナショジオの写真は被写体である生き物に感動するというよりは、写真そのものの芸術性やレベルの高さに対して感動させられているのに対し、アニマの写真は被写体である生き物の生き様とその生態や行動に感動させられ、さらに心がワクワクしてくる写真が多いのが特徴だと思う。
以上は完全に僕の偏見によるものだが(笑)、この説明で「アニマ」という雑誌がどんな雑誌だったのか、少しはお分かり頂けただろうか。。。?

「月刊アニマ」創刊20周年記念号(1993年) 土居秀夫編集長・編集後記
創刊当時、「いつまで続けられるだろうか」と、危惧の声すら聞かれたアニマもお蔭様で20周年を迎えることができた。
しかし、その記念号をもって小誌が休刊となることをお伝えしなくてはならず、感慨無量といういうほかない。
アニマが歩んだ20年の間に、自然環境の保全・野生動物の保護を誰もが大事に考えるようになった一方で、地球環境全体の危機はかえって深刻さを増している。
この中で絶滅していった動植物の数も少なからぬ数に上るはずだ。
そのような時こそ、私たち人間も一員である地球共生系のなかまたちの生活、自然のしくみをありのままに見つめ、よりよく知ることが大切なのではないだろうか。
主なテーマをそこに置いてきた小誌を多年にわたり、支えていただいた愛読者の皆様、執筆者の皆様に心からお礼を申し上げるとともに、日本にナチュラルヒストリーの心がしっかりと根づいていくことを祈りたい。 (土居)

anima.jpganima2.jpg←1973年創刊号(左)と1993年最終号(創刊20周年記念号)

「月刊 アニマ(平凡社)」
1973年に創刊された”自然史”をテーマとして扱った野生動物雑誌で、「今西進化論」の今西錦司氏や日本野鳥の会の創始者、中西悟堂氏を監修に迎え、動物の生態や行動を良質な写真と記事で毎号紹介し、星野道夫氏や宮崎学氏など、日本を代表する動物写真家も多く輩出した。
年一回開催されるアニマ賞という写真コンテストはプロの動物写真家になる登竜門だった。
また自然保護に関する記事も多く、フィールドワークを基本に個々の動物を観察し、それを科学的な観点から保護に繫げていこうとする姿勢がみられた。
1993年に突然休刊となり、20年間の歴史に幕を閉じた。
自然や生物の多様性への関心がより高まってきた今こそ、その復刊が望まれる。

そんな「月刊アニマ」の復刊を目指しています!
昔、愛読していた方はもちろんの事、「アニマ」を知らない世代の方でも自然や野生動物が好きな方、自然保護に関心のある方だったら絶対に満足する内容の雑誌だと思います。
Twitterをやっている方は復刊希望ハッシュタグ #anima_rep に熱いメッセージをよろしくお願いします!
下記に「アニマ」復刊署名用ツイート・ボタンを用意しました。
・ @heibonshatoday は「アニマ」を出版していた平凡社さんのアカウント
・ #anima_rep は「アニマ」復刊用ハッシュタグ
・ #bdjp は生物多様性関連ハッシュタグ
・ #cop10 は今年、愛知で開催されるCOP10用のハッシュタグ
@heibonshatodayやハッシュタグの取り外し、文章の改変は自由にやってくださって結構です。
ぜひ、ご協力をお願いします!(^^)
アニマ復刊希望! ⇒ “.@heibonshatoday 「月刊アニマ」の復刊を支持します! #anima_rep #bdjp #cop10”
アニマ復刊希望! ⇒ “.@heibonshatoday 「月刊アニマ」をぜひ読んでみたいです! #anima_rep #bdjp #cop10”

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2件のコメント

  1.  偶然ですがこの小笠原特集号は持っていました。
     素晴らしい写真の連続で、初めて見た雑誌としては深く感動しました。いかにも科学的であるが読み易く判り易い構成でした。

  2. > いかにも科学的であるが読み易く判り易い構成
    そう!そう!そうなんですよね~!
    内容はかなりレベルが高い、しっかりしたモノなのに、僕らのような一般人が読んでも、特に難しいというわけではない、というのも「アニマ」の特徴だと思います。
    復刊して欲しいなぁ。。。

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