屋久島発!標準和名が提唱された3種の魚。

先日、発行された”Fishes of Yaku-shima Island“で屋久島産の標本から、前回はヘビギンポ科で2種標準和名がついたものを紹介したが、今回は残り3種を紹介する。

アツヒメサンゴカサゴ(新称)  Scorpaenodes quadrispinosus

このカサゴも何者なのかよく知らない。。。(笑)
日本初記録で、しかも北限記録であるとの事で、やはり今回”Fishes of Yaku-shima Island”で標準和名が提唱された魚だ。
和名の由来を聞いたところ、まず日本では鹿児島県の奄美大島と屋久島のみからしか見つかっていない事から鹿児島に縁のある「篤姫」、そして類似のヒメサンゴカサゴなどと比較して体幅が厚い事から「厚ヒメ」。この2つをかけての命名だそうだ。
この魚はフィジーとマーシャル諸島で採集された標本に基づき、2002年に新種として報告されたのだが、その後の報告がなかったのだそうだ。
しかし、詳しく調べてみると、上記論文中の図(地図)の★印の場所からも標本がみつかり、西太平洋に広く分布する種だというのが分かったのだそうだ。
参考: Scorpaenodes quadrispinosus
参考: Distributional range extension of a scorpionfish, Scorpaenodes quadrispinosus, in the Indo-Pacific, and comments on synonymy of S. parvipinnis (Scorpaeniformes: Scorpaenidae)

アカフジテンジクダイ(新称)  Apogon crassiceps

これまで日本の図鑑ではApogon crassicepsにはアカネテンジクダイの和名があてられていたのだが、これは誤同定だったようだ。
日本のアカネテンジクダイが赤くて大きなテンジクダイ(最大体長12cm)なのに対して、Apogon crassicepsという魚は原記載を調べると小さなテンジクダイ(最大体長5cm)なのだそうだ。
今回、屋久島の調査で採取されたものはどれも小さく(最大でも4cm)、Apogon crassicepsの原記載とは一致するが、アカネテンジクダイの和名が提唱された標本と比較すると大きさだけでなく、鰓杷などにも違いが見られたとの事。
そこから屋久島で採取された連中が新たにApogon crassicepsと同定され、標準和名アカフジテンジクダイが提唱された。
これまでアカネテンジクダイと呼ばれていた魚はまったく別の種類となるようだ。
ちなみにアカネテンジクダイはちょっと見た感じではApogon talbotiに非常に良く似ているそうな。。。
参考: Apogon crassiceps, Transparent cardinalfish
参考: Apogonid fishes (Teleostei: Perciformes) of Yaku-shima Island, Kagoshima Prefecture, southern Japan

ハダカリュウキュウイタチウオ(新称)  Alionematichthys piger

Alionematichthys pigerが2008年に再記載された際に、屋久島産の標本が2つ含まれており、これに和名がなかったため今回、標準和名ハダカリュウキュウイタチウオが提唱された。
ハダカリュウキュウイタチウオは屋久島が北限となるようだ。
近似のリュウキュウイタチウオを一応、屋久島でも記録されているのだが、その違いは僕にもよく分からない。。。(^^;)
参考: Alionematichthys piger
参考: Annotated checklist of marine and estuarine fishes of Yaku-shima Island, Kagoshima, southern Japan

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