ヤクシマカクレエビの一件(新種・ヤクシマカクレエビ – RELAX…~ – HARAZAKI.NET)ですっかり忘れていたのですが(笑)、同時にヤドカリ2種も新種記載され、さらに標準和名も提唱されました!
- コンペイトウヒメホンヤドカリ
Pagurixus acanthocarpus Komai and Okuno, 2009
- スミレヒメホンヤドカリ
Pagurixus purpureus Komai and Okuno, 2009
共にこれまで「ヒメホンヤドカリ属の一種」などと呼ばれていた未記載種だったのですが、各地のダイビングエリアで割と普通に見られるヤドカリで、屋久島では共に”超”がつくほどの普通種です。
【屋久島での生息状況】
- コンペイトウヒメホンヤドカリ
コンペイトウヒメホンヤドカリはとても小さな種類で、普通のダイビングエリアで水深を問わず見られるヤドカリです。
すべてのヤドカリの中でも最優占種と言っても良いかもしれません。
ここまで多く見られる普通種がこれまで未記載だったのは、それだけヤドカリの分類は進んでいないという事だと思います。
かなり地味なヤドカリなので積極的に紹介することはまずありませんので(笑)、見たい方はぜひリクエストを。。。(^^)
- スミレヒメホンヤドカリ
スミレヒメホンヤドカリは紫色の綺麗なヤドカリでガイドで紹介することもよくあります。
また引っ込んでもスグに出てくるので観察しやすいヤドカリでもあります。
屋久島では主に-20m以浅の岩の穴の中などで見られるのですが、ゼロ戦で最も多く見られ、ここの連中は隠れることなく堂々とゼロ戦のフレームの上などに乗っかっています。
その数は尋常ではないです。。。(-_-;)
ちなみに後者のスミレヒメホンヤドカリは各地から集めた標本のうち、屋久島の個体が最も大型のオスだったようで、これがホロタイプ(種の学名の基準となる絶対的な標本)になっているようです。
つまり、スミレヒメホンヤドカリは屋久島産の子を基準に新種記載されたことになります。